これまではスキル系中心の研修を行っていらした味の素冷凍食品労働組合様。味の素グループ労働組合協議会でワークライフバランスが議題になる中で、これこそ労働組合として取り組むべきテーマだと考え、昨年より自分自身の“気づき”を促すワークライフバランスセミナーを実施しています。受講した組合員がふだんから自分の人生を主体的に考えて、そこから職場や会社の将来も姿も描き、さらには組合活動にも積極的に関わっていくような 、熱い思いを持ったメンバーが増えていくことを期待されています。
*ご担当者の所属、役職などは2011年12月現在のものを掲載しています
ある事業部長が「ワークライフバランスが取れているというのは、リタイヤした人が人生を振り返って『自分はこの会社で働いて良かった』と実感できることだ」と言いました。ワークライフバランスの形は人それぞれですが、一人ひとりが自分の形を見つけ、働き続けながら充実した人生を送るには、若いうちから自分のキャリアや生き方を主体的に考えて、行動することが大切です。そのためのキッカケを与えられないかと考えていました。一方、女性組合員から、結婚や出産、子育てと仕事をどう両立させていけばよいか、長く働き続けられるか不安で、身近にロールモデルもいないという声があり、対応の必要性も感じていました。そこで、ワークライフバランスセミナーを開催し、自分の生き方を考えるキッカケやヒントを提供してみようと考えたわけです。
セミナーの実施にあたり、いろいろな会社に相談しました。その中でライフワークスさんに決めたのは、知見の広さやセミナーの実績もさることながら、こちらのニーズを深掘りして一緒に考えてくださり、解決策に落とし込んでもらえたからです。
セミナーでは、まず一人ひとりがしっかり考えてもらうことを主眼に置きました。但し、セミナーは、あくまで考えるためのキッカケ、スタートに過ぎません。職場に帰って学んだことをどう活かすかが重要です。そのため受講中は、常に自分の職場での状況を念頭に置いて、プログラムに取り組んでもらっています。
もう一つの課題が、他の人の考えをよく聞くことです。あえて管理・営業・開発・製造部門など、多様な職場の人を集めて行います。勤務地や世代、性別、既婚・独身など状況もバラバラ。価値観が異なる人と一緒にグループワークを行い、相手の立場になって考えることで、いろいろな気づきを得られます。他部門の人の話は、自分のキャリアを考える時の参考になります。1日目と2日目でグループ編成を変えるのもそのためです。
会社は上司と部下の縦のつながりですが、労働組合は横のつながり。命令では人は動いてくれません。その分、自らが人に関わっていくことで生まれる「共感」が大切です。日頃から出来る限りface to faceでコミュニケーションを取り、他の人と理解を深めていく、そんな気持ちを持った組合員をもっと増やしたいと考えています。まして、職場では正社員だけでなく、派遣やパートの方とも一緒に仕事をしています。同じ職場、同じ部署、同じ会社で働く自分の仲間達が、何を辛いと感じ、何を喜びとするのかを少しでも理解したいという気持ちをもって人に関わっていかないと、仕事がうまく回りません。コミュニケーション力は、キャリアアップのためにも重要です。
その意味で1日目の夜の懇親会も重視しています。課題は「まだ話したことのない人と話すこと」。初対面の方と必ず1回は話してもらいます。これは、書記長である私自身の課題でもあります。
受講後のアンケートでは、「同じ悩みを共有できた」「仕事以外のことについて他部署の方と話すことで、自分が考えてもいなかった発想から、様々な気づきを得られた」「現状の生活を見直す、良い機会になった」など、他の人との交流を評価する声が寄せられています。「自分も何か趣味を持ちたくなった」など、私生活を見直したいという声もありました。ただ、セミナーは受講した後が肝心。受講者にお願いしているのは、職場に帰ったらぜひレビューを行うこと。そして、周囲の組合員も巻き込んでもらうことで、ワークライフバランスの考え方が社内に広がることを期待しています。
セミナーによって個人や職場の様々な問題に気づいた若い組合員が、やがて職場委員などを務め、組合活動にもより積極的に参加するようになればと願っています。しばらくワークライフバランスセミナーを続ける予定ですが、どんな階層を対象にするか、1回だけで良いのかというのは、今後の検討課題です。
次の段階のテーマとして考えているのが、「チームプレイ」です。組織として成果を出すためには、どうすればよいか。上司の不満を言う前に、上司をしっかりフォローして最大の成果を出せる組織、すなわちリーダーシップとフォロワーシップがしっかりかみ合うような職場になるのが理想です。いま会社として「真の業界No.1、世界水準のおいしい安心品質」をめざしていますが、労働組合としては、従業員の働き方や労働の価値創造でも、まずは業界でNo.1の会社にしたいと考えています。
| セミナー概要 | |
|---|---|
![]() | 組合員が主体的に自分の生き方を考え、長く働き続けられるように 自分のキャリアや生き方をきちんと考えている組合員が少ないのが現状。充実した人生を送るために、自分は何を大事にし、どんな道を歩むのかを考えるためのキッカケやヒントを提供したいと考えました。また、ロールモデルが少なく、働き続けられるか不安を持つ女性に対して、労働組合として対応も必要でした。 |
![]() | 多様な組合員の多様な価値観を知ることが考えるヒントに 時間は使うものというタイムマネジメントから働き方を見直したり、マネープランからも自分の生き方や働き方を考えてもらいました。多様な職場や年代を組合せてグループワークの時間を長くとり、価値観の違いや仕事の状況を理解して刺激を受けてもらい、コミュニケーションの促進も図りました。 |
![]() | セミナーの内容を職場で紹介して、考え方が広がることを期待 「他部署の人と話すことで、様々な気づきがあった」「現状を見直せ、新たな発見があった」などおおむね好評です。ただ、大切なのは受講者が日常や職場での行動を変えてもらうこと。学んだ内容を職場の他の組合員にも紹介し、周囲を巻き込んでワークライフバランスを実践することを期待しています。 |

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