ライフワークスは40代、50代のミドル・シニア社員のキャリア自律、女性社員の活躍推進、ワークライフバランス浸透支援など、多様な人材のキャリア研修を通じて企業や組織のダイバーシティを推進します。

企業研修導入事例トヨタ自動車株式会社 様

世界を代表する自動車メーカー・トヨタ自動車様。2002年より本格スタートした女性活躍推進は今、第3フェーズ。自動車製造業ゆえ、社員の多くが男性社員という環境で、まずは女性社員の定着から始め、両立支援、キャリア構築への意欲醸成、風土・意識改革の取り組みを推進されています。


産育休をキャリアロスにしない。
産休前セミナーで早期復職を後押し。
ダブルアプローチに加え、配偶者とその上司も研修に参加し
キャリア構築を「チーム」で考える。

制度の整備と拡充からはじめた「トヨタの女性活躍推進」

トヨタ自動車株式会社 様

人材開発部 第1人事室 
ダイバーシティ推進グループ
グループ長

水野 至保 様

女性活躍の取り組みを始めたのは2002年。最初の課題は「女性の定着」でした。当時、女性事技職(いわゆる総合職)は500名ほどいましたが、30歳前後のライフイベントにより退職する方が多く、当時の退社率は約6%と非常に高い状態でした。その時期は、ちょうど主任(係長級)昇格の時期でもあり、基幹職(課長級以上)は10名に満たない状況で、とても女性が長期に渡り活躍している会社とは言えませんでした。そのため、女性活躍推進の第1フェーズでは「定着・制度拡充」をテーマに、育児休職を法定以上の2年としたり、時短勤務や部分的な在宅勤務制度の導入をいたしました。また、自動車メーカーの特徴でもありますが、祝日も営業日となるため「預け先に困る」という声を受け、社内託児所をオープンしました。こうして多様な選択肢を用意し、従業員の価値観や状況に応じて選択できるよう、両立し易い環境整備を進めました。次に、2007年からの第2フェーズでは、専任チームを再結成し、女性の定着に加え、キャリア形成支援にも力を注ぎました。サイト「そだててねっと」の開設や、ロールモデルとの接点を持てるフォーラムを開催しました。また、女性主任職の上司には、部下が管理職になるまでの育成プロセスを「個別育成計画書」として作成してもらい、異動や昇格の目標時期を明確にすることにしました。加えて、フェーズ1で整えた両立制度も適用年数を小1から小4までに延長するなどさらに改良・拡充し、女性の定着を加速させていきました。このような取組みを経て、2014年には女性基幹職は100名を超え、退社率は1.2%まで低下しました。2012年からは第3フェーズに入り、「更なる活躍の推進」へシフトし、「両立の先」へ向かっているところです。

「育児者保護」から「意欲ある人の活躍を応援」へシフト

制度の充実は、時に裏目に出る場合もあります。たとえば、「育児中だから大変だよね」「時短だからしょうがないよね」と、復職後の女性を「良かれと思って」最前線の仕事から外してしまう上司。女性側も、日々両立に追われる中でキャリア構築への意欲が失われていったり、時短からフルタイムに戻るタイミングを逸してしまったり。男性の多い職場でもあるため、どうしても「育児者は保護しなくては」という見方になりやすいことは課題の一つでした。管理職研修では、積極的に女性活躍の話題を出し「女性たちに意欲を持たせ、能動的なキャリア形成を推進してほしい」とメッセージを送りました。女性向けの課題解決策として、ライフワークス社に「復職後セミナー」を依頼したのはこの頃です。2012年から2014年までは、育休明けの女性社員向けに「復職後セミナー」を実施していました。

復職への意欲を高めるべくセミナーの開催時期を「産休前」に移行

2015年に「復職後セミナー」は「産休前セミナー」へリニューアルしました。というのも、事技職、特に技術職の職場では、ブランク期間がキャリアに与える影響が想像以上に大きいためです。弊社の育休取得平均年数は1.3年。決して早い復職とは言えません。ブランクを短くし、両立しながら働ける環境を整えるべく、新制度もつくりました。たとえば、1年未満で復職する方にはベビーシッターや保育施設の利用費用を補助する制度や、終日在宅勤務も適用可能としました。もちろん制度だけではなく、早期復職への意識シフトを促すべく、ライフワークス社に「キャリア形成を早めに考える機会をつくりたい」と相談。「女性のキャリア研修だから対象は女性だけ」という固定観念を払拭すべく、かつ社内結婚が多い弊社の特徴をふまえ、女性事技職とその上司、事技職の配偶者と配偶者の上司の4名一組で参加してもらう形式に変更することにしました。

会社からの期待が伝わり、早期復職率がアップ

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産休前の社員と上司、配偶者と
上司が参加するセミナーの様子

セミナーでは、最大3名の関係者が、女性事技職本人と今後のキャリアを考えます。事前課題として、本人とその配偶者に今後10年のキャリアデザインシートを書いてきてもらい、当日はその共有からスタートします。夫婦と言えども、忙しい日々でお互いのキャリアプランなど共有したことがないという方も多く、新しい気づきもあるようです。また、お互いの上司を交えることで、たとえば配偶者の上司が「彼女の経歴と希望を踏まえたら、彼女が先に海外赴任した方がいいんじゃないか」とアドバイスするなど、可能性を拡げる対話もみられています。もちろん、育児期の双方の働き方についても話題にしてもらっています。またセミナーでは、社内の両立者の先輩にインタビューしたVTRを観てもらい、両立の具体的なイメージの醸成にも繋げています。ライフワークス社の講師もワーキングマザーとしての経験談を語ってくださったり、ファミリーサポートセンターの利用方法など具体的な情報提供をしてくださるなど、女性社員たちの育児と仕事との両立に対する漠然とした不安を軽減し、背中を押してもらっていると思っています。

会社として女性社員への期待を明確に伝えるとともに、「なるべく早めに戻ってきてほしい」と明確にメッセージを伝えています。受講者からは「自分のキャリアについて多くの方々が真剣に考えてくれ、意欲が高まった」「上司とじっくりキャリア&ライフプランについて話し合えたのが有意義だった」という声を聞いています。実際、育休1年未満の早期復職率はこの1年で10%アップ、保育費用補助の利用者も増加中。「産休前セミナー」と新制度の効果を、実感しているところです。また、配偶者からは「一緒に参加することで、より深く(両立を)自分事として考える機会になった」、上司からは「部下の具体的なキャリアプランや価値観を共有する大変よい機会だった。」「配偶者とその上司と有意義なコミュニケーションができた。」という声も届いています。

なお、業務職(いわゆる一般職)の女性には「時短勤務からフルタイムへの早期復帰」を目的に産休前セミナーを実施しており、同様に成果をあげています。

男女ともに力を伸ばし、生産性の高い働き方ができる会社に

概要

当社は現在、いいクルマづくりに向けた多様性の推進と優秀人材の確保のため、女性の採用目標を事務系4割以上、技術系1割以上とおいています。そんな中、「育児=女性」という固定観念が社内にあると、時短をとるのもキャリアが遅れるのも女性、女性の入った部署はそれをカバーしなくてはならないという不均衡が生まれます。だからこそ、「時短=仕事減」や、最前線から外し、いわゆる時短用の仕事を与える等、機会喪失を招く考え方は払拭しなければなりません。「いかに生産性をあげるか」という意識を育児者だけでなく、上司にも浸透させる必要があります。これは、女性だけでなく今後ますます多様な人材が働く環境では、必要不可欠なマインドセットだと考えています。

また、男女問わず生産性の高い働き方を全社的に推進するため、今年10月から在宅勤務制度を大幅に拡充しました。一部の若手を除く事技職を対象とし、在社義務は週2時間に設定しました。柔軟な働き方の実現により生産性をあげるだけでなく、夫婦交替で在宅勤務を利用して育児を両立するなど、両立支援の面でも有効な制度になると思っています。意欲のある社員が生産性高く、活躍し続けられる会社づくりが今後の目標です。

研修概要

課題 産育休のブランク期間による女性のキャリアロス 女性本人の漠然とした両立不安、「育児は女性」という固定観念。早期復職支援が喫緊の課題となっていた
方法 女性本人とその上司、配偶者とその上司の4人でキャリアプランをディスカッション キャリアとライフイベントを視える化し、将来の漠然とした不安を払拭。会社からの期待を伝え、夫婦で仕事と育児を両立する方法や今後のキャリア展望について上司を交えて明確にする
成果 事技職の早期復職率10%アップ。男性の意識変革にも貢献 女性活躍のセミナーに男性が参加することで、会社の目指す方向を広く伝えられている。将来、「育児を経験した理解あるイクボス」を育てていくことも、女性活躍のカギに

 ※取材日:2016年8月25日

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