C・Dラボ

ライフ・キャリア・マネープラン

設立時からライフワークスの事業に関わり、40代~50代向けの主に担当している奥村トレーナー。キャリアカウンセラー、ファイナンシャルプランナーと自らの活躍の領域をひろげてきた奥村トレーナーにライフ、キャリア、そしてマネープランについても話をうかがいました。

2017.02.01
インタビュー・対談

奥村トレーナーの略歴からお願いします。

奥村:labo_170201_01.jpg会社に勤めていた時、たまたまマネー雑誌の発行を新規事業でやろうということになり、その責任者になりました。
そのとき初めて、ファイナンシャルプランナー(以下FP)の人と一緒に仕事をしたんですが、いろいろ知らないことを教えてくれましてね。それが楽しかったんです。その後、編集部のメンバーで、FPの資格を取ろうということになりました。資格試験って次にステップアップしようと思える仕組みがあって、自分も資格を取ったら面白くなってきて、勢いで上位資格のCFPも取ってしまいました。
雑誌の方も創刊以降順調で、読者相談会という企画もやってみようということになりました。会場の中にブースを作ってそこで相談会を実施するわけですが、自分も有資格者だからということで、ブースに入って直接読者と話をする機会がありました。そのうちに相談業務は面白いなと思えてきました。

そのまま独立につながったのですか。

奥村:当時は独立しようなんて思っていませんでした。でも、FPの勉強の中でライフプランを考えることを学んでしまったものですから、働き方についての考え方も違ってくるようになりました。
会社にいれば次の事業を任せられる、それも悪くないけれど、サラリーマンとしての自分の道筋が見えました。新規事業のミッションが達成できたときに、さて次はどうしようかと思うに至ったわけです。
そんなときに、FPの継続教育(注釈:資格保持者は年間に決められた時限の継続学習を義務付けられている)の勉強会で、相談のロールプレイングをやる機会がありました。FP役と相談役1対1でロールプレイングをするのを、ぐるっと10人位で囲んで検証するような内容です。とにかくこれが勉強になりました。自分がやるのを見られる恥ずかしさも体験しましたし、他人の実技を客観的に見ることができて、学ぶことばかりです。改めて、他人の話を聞くことは難しいと思いましたし、カウンセリングの視点は重要だなと思いました。相談業務の壁のようなものを感じましたね。そんな時に、キャリアカウンセリングを知りました。

時代としては、キャリアカウンセリングが日本に入ってきた頃の話ですよね。

奥村:ある方の紹介でGCDFのことを知り、カウンセリングの勉強ができるならやってみようと思いました。
キャリアカウンセリングの勉強をする中で、他人の話を聞くことの難しさをさらに実感しました。そこで体感したのがセルフ・アウェアネス(自覚、自己認識)です。自分を俯瞰してコントロールできるようになりますから、今の自分が「しゃべり過ぎてるな」「筋がずれているな」と気づくようになりましたね。自分自身の状態が分かると相談を受けるのも楽になってきました。
キャリアカウンセリングの中では、キャリアプランを考えることも必要になりますから、自分の生き方の方向性をどうやって仕事の中で実現していくかを、自分に問いかけていくことにもなりました。もともとFPの勉強をしながら、ライフプランについてはぼやっと考えていましたから、このタイミングで独立してもやっていけるだろうと自信がわいてきました。
それぐらいの時期に、ライフワークスを立ち上げた梅本さんや藤田さんとお仕事をする機会がありました。独立する前だったのですが、それから次第にトレーナー業務やマネープランテキスト改訂のお手伝いをするようになり、キャリアとお金をセットにしたらと考えたところで、「キャリアとお金のアドバイザー」という肩書が生まれたわけです。

ご自身の経験から、キャリアとお金を語っていらっしゃるということですね。

奥村:キャリアカウンセリングとファイナンシャルプランニングは、自分を考えるアプローチ手法なんです。これが僕自身スッと入ってきましたから、この手法を広めていくことが意義のあることだなと思いました。
将来の夢を実現するために、お金と働き方や暮らし方を組み合わせて考えるとヒントが見えてきます。

例えば、脱サラしてうどん屋やりたいと思ったときに、さてどうしましょうか。

奥村:その前に、なんでうどん屋をやりたいのかに焦点を当てると、見えてくるものがあります。会社のしがらみの中で働くより、大将として働きたいのか。自分の店を持つことが夢であれば、うどん屋に限らず喫茶店のマスターの道も見えてくる。実は香川出身で、美味しいうどんに対するこだわりがあるというなら、うどん屋をやってみようということで話はまとまります。
何のために働くのかを考えたときに、お金は手段であって目的ではないんです。

何のために働くのか、それを考えた方がいいということですね。

奥村:相談業務をやっていると、お金の多寡に縛られている人が多いと思いますね。定年近くになったとき、定年前まで600万円だった年収が定年後は300万円になったら生活できないと思ってしまう。実際は、計算上は300万円の収入でも生活はできるんですよ。それに気付くことももちろん大事ですが、同じ300万円のお金を手にするとしたら、再雇用で部下だった人の下で働くのか、自分で稼ぐ生き方をしたいか、というように自分のキャリアも考えることも大事ですよね。そこにはその人の人生観が見えてきますから。
会社人として生活していると、「自分の力なんてたいしたことない」と思ってしまいがちで、自分で稼ぐという選択肢が描けない。でも、食い扶持を稼ぐくらいはどうにかなるものだと思います。まずは、自信を持って考える。そうすれば可能性の広がりが出てくるように思います。

そのような思いを、一日の研修の中では伝えるのに限界があるようにも思いますが。

奥村:時間の長さではないですね。ライフワークスの研修では、会社・仕事軸で考えることを背景にしながら、個人軸で物を考えるようになっています。会社の生活という枠を外に広げて、「自分の人生」ということの中での「仕事」というものを位置付けて、「働く」ということをどうしたいのかをじっくり考えます。すると、矛盾もいろいろ見えてきて「気づき」があるんです。研修の中には、気づかせるための仕掛けをいろいろ入れていますが、どのコンテンツで気づくのか、フックが掛かる掛からないには個人によって違いがあります。全ての人に一度で気づきをもたらすようなコンテンツはないのですが、できるだけ多くの人に気づきを得てもらえるように、研修の中で色々と工夫してみています。

マネープランのセッションを通して、何か変化を感じることはありますか。

奥村:labo_170201_02.jpg年金の支給開始が60歳だったときから担当しているので、支給開始が65歳になったことは大きな変化ですよね。以前と今では、不安感が増していると思います。
もう一点、雇用に関する法律も変わり、再雇用を会社が判断できた時代と違って誰もが再雇用される時代になりました。それは安心感をもたらす一方で、シニアの気づきを減らしているのではないかと。
65歳まで会社に所属できるなら、給与が半分になってもいいかと割り切ってしまう。つい、外で同じ仕事を新しく始めるより、知っている場所で知っている仕事をしたいと安易に考えてしまう。もったいないなと思うのは僕だけでしょうかね。
シニアで頑張れている人たちの中には、リストラにあったからこそいい生き方をしている人もいます。逆境で人の能力は開花する、そんな側面もありますから。破綻した企業に所属していた人達は不幸だったかと言えば、必ずしもそうではないのかなと。安定した企業の中で定年まで勤務すること、それであなたは幸せですか?と自分に問いかけてみるといいかもしれません。


取材を終えて...
仕事は大好きで、徹夜して原稿を仕上げることも苦にはならないと笑う奥村トレーナー。そして同じくらい遊ぶことも好きだと言い、そのバランスが大事だとのことです。研修の閑散期にはまとまった休みを取って、長期間の旅行を楽しんでいるそうですが、そのあたりは学生時代の放浪癖の名残だとか。
皆さんにとって、働く理由は何ですか。どんな生き方をしたいのか、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。

トレーナー紹介

奥村 彰太郎
研修では、受講者一人ひとりが、いろいろ気づいたことを大切に、日常生活や職場生活の中で行動につなげていただけるように働きかけるお手伝いをしています。
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