40代、50代のミドル・シニア社員のキャリア自律、女性社員の活躍推進、ワークライフバランス浸透支援など、多様な人材のキャリア開発研修を通じて企業や組織のダイバーシティを推進します。

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キャリア開発とは。企業で社員のキャリア開発支援をはじめるには。

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キャリア開発とは

キャリア開発(Career Development:キャリア・ディベロップメント)とは、多様な人、役割、出来事との関わりの中、目的や意図をもって主体的にキャリア形成を進めることだといえます。

私たちは、日ごろの生活の中で仕事、家族、コミュニティ等の様々な役割を担うことを通してキャリアを形成すると考えられています。あるいは、学びの機会や仕事の中で出会う機会と一人ひとりが目指している目標が、互いに影響し合うことでキャリア形成が進むとも考えられています。例えば、仕事で新しい役割を任されたことがきっかけで、新しいスキルを学びに学校に通い、その結果として成果をあげ、また次の目標を見つける、というような具合です。いずれにしても、このように自らが主体的にキャリア形成することによって、キャリア自律が進むとも考えられています。しかも、全米キャリア開発協会(National Career Development Association)の定義によれば、キャリア開発は生涯にわたり続いていくものだとされています。

企業と社員のキャリア開発

キャリア開発を、企業の文脈で捉える場合、「そこに属する人材の育成つまり能力や職務の開発を、中長期的な計画に基づいて行うこと」ということもできます。そして、計画を実現するために構築されるプログラムがCDP(Career Development Program:キャリア・ディベロップメント・プログラム)です。CDPは、具体的には、ジョブローテーション、自己申告制度、社内公募制度、社内FA制度、キャリア面談、キャリア開発研修(キャリア研修)やワークショップ、キャリア・カウンセリング等といったものの組み合わせによって作られます。

社員の一人ひとりが主体的に将来の目標を定め、そこに向かう道筋を描くことを「キャリア・デザイン」と呼ぶならば、CDPはそれを企業目線で束ね上げたものだと捉えることもできます。ただし、キャリア開発の本来の意味には、「企業と社員(個人)に互いに意義のあるような個人のキャリア形成が行われること」が含まれます。したがって、企業の成長だけではなく、企業も個人も成長することができるような人材育成計画としてCDPをつくることが肝心だということになります。

それでは、どのようにすれば企業は社員のキャリア開発支援を行えばよいのでしょうか。

企業が社員のキャリア開発支援を進める2ステップ

STEP1:キャリアの課題とキャリアを妨げるものを把握する

私たちは働く中で様々なキャリアの課題に直面するといわれており、まずはそれを把握することがキャリア開発支援の出発点になるといえます。
わかりやすく考えるために課題を分類すると、概ね次のようになります。

世代の課題 30代、40代、50代といった世代に特有のキャリアの課題
転機の課題 異動、育児休暇や復職、役職定年、定年再雇用等のキャリアの転機に関わる課題
関係性の課題 上司と部下、チーム等の職場の構成員同士の関係性の中で生まれる課題

自社のキャリアの課題を把握するためには、例えば、アンケートやインタビューで状況を確認するという方法等があります。「50代の社員に元気がない」、「制定した制度がなかなか活用されていない」、「育休明けの社員がなかなか職場復帰しない」等のように様々な事象が見られたときに、「その理由」を探ってみることで、どういったことがキャリアの妨げになっているのかを把握できるかもしれません。

【参考資料】

STEP2:キャリア開発の方法を検討する

女性社員あるいは20代~30代の社員の中には「管理職になりたくない」と考える人が少なくはないそうです。そこで、こういった事態に対応する場合、まずは解決のためのシナリオを検討します。次に検討したシナリオにあわせて、「キャリア面談を行った後、キャリア研修を実施し、対象者のキャリア・プラン作成を支援する。プラン実現のために、社内公募で新しいプロジェクトに参画を促す。そして。プロジェクトを成功に導いたらマネジャー候補にする。このCDPの実行力を高めるために推進チームを発足し、対象者たちを支援する」といったようなCDPを考えていきます。

もちろん、この例でいえば「プロジェクト参加希望者が集まらない」というということはしばしば起こります。調べてみると、実は、管理職になりたがらない理由は本人の内面の問題ではなかったことが後に分かることもあります。あるいは参加した人に、どのようにすればもっと良くなるか感想を聞いてみることで、改善のヒントが得られることもあります。CDPは、こういった後にわかったことへの対応も検討しながら、一度作ったらそのままにするのではなく、定期的にメンテナンスをすることも重要です。

社員一人ひとりのキャリアの課題に対応することは容易なことではないかもしれませんが、先ほど「キャリアの課題を整理するためのマトリクス」でもご紹介したように、世代や置かれている状況によって、ある程度同じような課題を持った社員群を想定することができます。また、CDPを検討する際には、他の会社が何をやっているのかを調べてみるのも良いでしょう。ゼロから考えるよりも、まずは同じような課題を持っている他の企業はどうしているのかを知るのも有効な手段の一つといえます。

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【補足】日本におけるキャリア開発の意義

終身雇用や年功序列といったことに代表されるいわゆる「日本的な雇用制度」の下で、人事異動等を中心として行われていたキャリア開発は現在では様変わりしています。わかりやすく言えば、今日のキャリア開発は従業員一人ひとりの「キャリア自律」ということを中心に考えられるようになってきたといっても良いかもしれません。

バブル崩壊後あたりから、多くの企業が成果主義を導入し、職能ではなく職務に応じた評価がおこなわれるようになりました。その変化に合わせるように「一人ひとりのキャリア自律」を実現することがキャリア開発の目的として色濃くなり、ゼネラリストよりもスペシャリストを育成することが、企業の人材育成の目的になっていきました。

さらに、今日では、2016年に厚生労働省が発表した「第10次職業能力開発基本計画」のサブタイトル「生産性向上に向けた人材育成戦略」にも象徴されるように、働人口が減少傾向にある中で、生産性の高い人材が求められるようになってきています。そして、そのような人材を得ることで、企業はダイバーシティ&インクルージョンを推進し、あるいはイノベーションを起こしていく必要があるといえます。

60歳、65歳、そして70歳と、働く時間が次第に長くなっていく中で、働く個人は生涯を通じて成長しながら自己実現していくことが必要になります。他方で、企業や組織は、そういった人たちが活躍し続けることができる環境や世の中を作っていく役割を担うことが必要になったということもできます。例えば、働き方改革や働きがいに関連した企業向けのアワードを、今日、数多く見かけるようになったのは、そのあらわれなのかもしれません。

新卒や中途の人材が企業を研究する際にも、「どれくらい従業員のキャリアを尊重しているのか」といったことがその会社を評価する指標になることもしばしばみられます。いうならば、キャリア開発に力を入れているということは、今日においては企業の価値を構成する要素になっているとも捉えることもできます。

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