働きがいを、すべての人に。株式会社ライフワークス

キャリア自律を図り、個人と組織の変化対応力を向上
講演会・ロールモデルを呼ぶ研修など複数施策による行動変容促進

社員のキャリア自律の実現、変化対応力の向上に向けて

東芝グループでは、「価値創造の究極の源泉は「ひと」である」との考えのもと、社員の育成を支援し、すべての社員に能力伸長と自己実現の機会を提供しています。研修もそのひとつとして重視しており、東芝デバイス&ストレージでは、グループ共通の研修に先立ち、30歳社員、40歳社員、女性社員(35歳前後)を対象とした3種類のキャリア研修を2018年から実施しています。

キャリア研修導入の背景には、デバイス市場の競争激化による、事業環境の急速な変化があります。2017年の東芝からの分社化などでそうした変化を目の当たりにしてきた当社には、「会社・組織・社員(個人)すべてが外部環境の変化に対応できなければ、生き残れない」という危機感があり、社員の変化対応力の向上を優先課題として認識しました。その解決の一歩として人材教育担当の国家資格キャリアコンサルタント取得など支援体制を整備。「プロティアン・キャリア」などの先端のキャリア理論についても研究する中、社員一人ひとりの「キャリア自律」の実現が会社全体の変化対応力の向上にもつながると考え、キャリア研修の実施を決定。「キャリア自律」をテーマとした研修で実績のあるライフワークス(LW)をパートナーに研修開設に向けて動き出しました。

研修のゴールを明確にすることにより、プログラム設計が円滑に

当初、研修の実施対象は年代別のみを考えており、50歳社員も対象とすることを検討していましたが、東芝グループ全体でも50代向けのキャリア研修の実施を検討する動きがあり(2020年より55歳/50歳/45歳/35歳社員を対象にグループ共通でキャリア研修を実施)、まずは30歳と40歳を対象に実施することを決定。特に、ユングの生涯発達理論で「人生の正午」と呼ばれる40代は多くの人にとってキャリアの転換期となることから、より手厚い支援が必要と考えました。

30歳キャリア研修の概要

日程 1日(9:00~17:20)
対象 30歳社員
研修1日目 仕事の価値観を探る/キャリア戦略ミーティング(グループワーク)/ライフキャリアプランの設計(相互インタビュー)など

40歳キャリア研修の概要

日程 2日間
(1日目9:00~17:30/2日目9:00~16:40)
対象 40歳社員
研修1日目
  • キャリアの自己分析(個人&グループワーク)
  • 今後のキャリアを考えるために(社内で活躍するロールモデルの話を聞く)など
研修2日目
  • キャリア戦略ミーティング(グループワーク)
  • ライフキャリアプランの設計(相互インタビュー)など

女性社員のキャリア支援については、もともとダイバーシティ&インクルージョン推進の一環として別プロジェクトで施策を検討していました。その過程で、女性の中でも、リーダーとしての活躍も期待される40代を控え、キャリア形成上重要な時期でありながらライフイベントも多く、自身のキャリアをじっくりと考える機会を持ちにくい「35歳前後の女性」のキャリア支援が優先課題だと認識しました。そんな時にキャリア研修の開発が始まり、30歳と40歳の研修に加えて女性キャリア研修もラインナップに加えることになりました。研修の設計においては、プログラムの具体的な内容を決める前に、研修の目的やゴールについて、LWを交えて徹底的に議論しました。各研修によって社員のどのような姿を目指すのか、イメージをしっかりと言語化。ゴールを明確にし、事務局とLWで共有することにより、プログラムの設計が円滑に進みました。

女性向けキャリア研修の概要

日程 2日間(両日10:00~16:00)
対象 35歳前後の女性社員
研修1日目
  • キャリアの振り返り
  • これからの働き方を考える(マネープラン、ロールモデル、価値観ワーク)など
研修2日目
  • 今後について考える
  • 多様な選択肢を考える
  • 私の将来像を描く など

研修効果を高めるため、「手挙げ制」を採用、受講者の8割が満足

2018年の初回実施は「トライアル」と位置づけ、各部門長に協力を依頼して、対象の社員の半数以上が参加。実施後のアンケートでは、いずれの研修の受講者も「自身の今後のキャリア形成に有効だったか」という問いに対し8割以上が肯定しており、「キャリアを振り返るいい機会だった」、「同じ世代の社員とじっくり話せ、悩みを共有できたり、刺激を受けた」と好評でした。

いずれの研修もグループワークが多く、他者からフィードバックを受けながら自己理解を深められる点を評価する声が多かったです。「40歳キャリア研修」では、プログラムを通して信頼関係が深まり互いに内省が促進された様子が見られ、グループワークの意義を感じました。一方、ごく少数ながら消極的な参加姿勢の社員も見られ、グループワークの効果を高めるため、2年目からは参加を強く推奨はするものの「手挙げ制」としています。

受講者の行動変容に繋がり、「キャリア」への社員の関心も向上

各キャリア研修は2018年以来、毎年1回継続して実施。核となるプログラムは変えていませんが、1年目の受講者の反応を踏まえ、一部を変更しました。まず、「40歳キャリア研修」での、キャリアの専門家による講演のセクション。内容が非常に充実していたため、2年目からは研修とは別に「講演会」として対象を限定せず実施。映像化もして多くの社員に学んでもらっています。宮城まり子先生や田中研之輔先生といった錚々たる顔ぶれにご登壇いただいており、LWの協力にとても感謝しています。なお、キャリア研修受講者は、事前の講演会参加を必須としており、講演会が研修受講のマインドセット形成の役割も果たしています。

また、「40歳キャリア研修」と「女性向けキャリア研修」において、活躍している先輩社員に自身のキャリアについて話してもらうセッションを設けています。(「30歳キャリア研修」は1日しかないため時間的に割愛)先輩社員の選定は各事業部の教育担当者が担当し、毎回多彩なキャリアを持つ社員が集まります。受講者が身近なロールモデルに出会えるのは、グループ共通の研修にはない魅力かもしれません。先輩社員からも「自身を振り返るいい機会だった」「他の登壇者から刺激を受けた」という声が聞かれ、研修が受講者以外の社員にとっても学び合いの場になっています。

受講者には「読書などの自己研鑽を始めた」「資格を取得した」など何らかの行動変容が見られました。ある社員が取得した資格は業務とは直接関連がないものの、「資格取得後、仕事への姿勢も積極的になった」と上長から報告を受けています。

研修を継続することによってキャリア研修への社員の関心度が高まり、2020年、21年はコロナ禍の影響でオンライン実施にも関わらず、例年よりも早く定員に達しました。今後も研修や講演会といった場を通じてより多くの社員にキャリアについて考える機会を提供していきます。社員一人ひとりが自らの強みを把握し、活かしていけるよう支援をすることが、組織の成長にもつながると考えています。

この事例のまとめ

課題 急速な環境変化に伴い、社員の変化対応力の向上を優先課題として認識した
デバイス市場の競争激化、組織改革などの環境変化に伴い、社員の変化対応力を高める必要性を認識。一人ひとりのキャリア自律の支援が課題解決につながると考えた。
方法 グループ共通研修とは別に、年代別キャリア研修と女性向けキャリア研修を導入
2018年より30歳時と40歳時の年代別キャリア研修と、女性向けキャリア研修を導入。2019年からはキャリアの専門家による「キャリア講演会」も年に1回実施。
成果 受講者の8割以上がキャリア研修を肯定的に評価。受講者の行動変容も見られた
2018年以来毎年研修を実施し、受講者の8割以上が「自身のキャリア形成に有効だった」と評価。「読書などの自己研鑽を始めた」、「資格を取得した」といった行動変容も受講後に見られた。また、継続により、キャリア研修への社員の関心も高まっている。

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