キャリア開発 仕組・体制構築支援サービス

キャリア越境学習プログラム

越境学習を経た社員が、職場内で行動を変化させ、新しい価値を発揮していくようなキャリア意識の醸成を支援するサービスです。

越境学習とは、立教大学の中原教授の定義によれば「個人が所属する組織の境界を往還しつつ、自分の仕事、業務に関連する内容について学習、内省すること」(中原(2012)『経営学習論』、p.186)。このサービスは、具体的に、当社が紹介する企業のプロジェクトなどに社員を参画させるといった方法で、この往還する環境を提供するのが特徴です。

越境学習は、その過程で所属外の組織の課題に当事者のように対応することで問題解決力が向上したり、多様なメンバーと対等な関係で協働することで、自発性・自律性やコミュニケーション力が向上することが期待されています。また、所属する企業とは違った越境先で、「いつも通りが通用しない」、「いつも通りが違うことに通じる」といった経験をすることで、新たな発想や視点、価値観が生まれる機会になることも。

このような個人の変化は、職場で暗黙のままに続けられている業務の見直しなどに派生したり、新たな知見が職場全体に還元されることで企業の成長のきっかけになる可能性もあります。組織が成長に伸び悩む今日、それを脱する道の一つとして「イノベーション」が注目されることがありますが、以上のような越境学習は個人の変容を通じ、組織の革新を進める方法ということもできます。

キャリア越境学習に関連する課題

  • 社員が現状のキャリアに満足し、今以上のキャリア形成を志向しない
  • 業務に対するマンネリ化が生じ、創意工夫が行われない
  • 新しいアイデアやビジネスプロセスが生まれず、組織の成長が停滞している

キャリア越境学習による
キャリア開発の方向性

  • 越境学習を活用する目的、狙う成果を明確化する
  • 目的や成果に合わせて越境先を選定し、対象者を募る
  • 内省と往還が進むような越境学習前・後のフォロー体制、機会を設ける
施策例

社内スキルの応用・転用可能性への気づきを促す

背景

社内で用いられるスキルが今の業務だけにただ使われ続けるだけで、他の業務への応用などが行われない。現状は、社内に新しい工夫やアイデアが生まれず、事業も伸び悩んでいる。

施策

業務プロセスは類似しているが、規模が小さい企業を越境先として選定し、業務改善プロジェクトへの参画を企画。応募型で社員を募り、参加の意図などを確認する面談を行い、さらに対象者を限定した。事前に越境先の企業の情報、置かれている環境などについての勉強会を開催し越境学習を開始。終了後には、学習を通じて得たことを参加者が振り返り、自社の業務への接続を検討した。

成果

所属する企業で培ったスキルが別の組織風土・文化の異なる人には最初はなかなか通じない難しさに直面したものの、コミュニケーションの仕方を工夫することで理解を図ることができるようになった。結果的に、自身のスキルが他社でも通じることが再認されることにつながった。また、工夫すれば別業務にも応用可能なことに気づく社員もいた。越境先で提言された改善プロセスは、自社内の業務の改善プロセスとして応用して展開されるようになった。

仕組み・体制づくりを支援するコンサルタント

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