一層の女性活躍支援に向けて、女性向けキャリアデザインサポート研修を実施

企画を任されたとき、思い浮かんだライフワークスの体験セミナー

当社では、近年とみに女性の活躍が目立ってきています。たとえば、海外での商品発掘や菓子プロジェクトによる新商品開発、国分初のセレクトショップ『ROJI日本橋』を本社1階にオープンさせるなど、女性パワーが発揮されています。また、新卒採用で女性総合職の割合が増えると共に、結婚・出産などのライフイベントを経た後も長く働き続けたいという人が増えています。こうした背景のもと、人事総務部では女性社員の活躍をさらに支援するべく当社初の女性社員向けの研修を実施することにしました。

実は、今年の春に上司から「女性社員研修の枠を取ったから」と言われ、企画を任されることになりました。そのとき思い浮かんだのが、前年に受けたライフワークスさんの体験セミナーです。私は2年前に育児休業から復帰したのですが、復帰当初は今後の働き方について手探り状態でした。そんなとき体験セミナーの案内をもらったので、迷わず受講。
女性同士の本音トークでコミュニケーションを図ることができ、刺激を受けたのと同時にモチベーションアップに繋がりました。そのときの感覚が甦り、あの研修内容なら当社の女性社員に響くだろうと考えていた矢先に、タイミングよく営業の方からお電話があり、相談することにしました。

女性支援に関する制度を理解。先輩の管理職から現実の厳しさも知る

上司からは、「あなたが思うようにやりなさい」とプログラム内容については任せてもらいました。2日目にライフワークスさんにお願いするキャリアデザイン研修は体験していたので、"間違いない"という確信はありました。悩んだのは1日目のプログラムです。「女性支援に関する制度理解」と「女性管理職との座談会」という2本立て、しかし一方通行にならないよう、受講者の『声』を聞いて内容を決めることにしました。そこで受講者全員にアンケートをとり、研修で知りたいこと、期待することを事前にヒアリングした上で内容を詰めていきました。

女性社員の間では、産前・産後休暇など社内諸制度を知りたいというニーズが高いのですが、ともすれば「会社は何をしてくれるの?」と受動的になりがちです。座談会を通じて、さまざまな苦労や経験を経て現在に至っている女性管理職から現実の厳しさも伝えてもらい、能動的になってほしいというメッセージを発信しました。

前日の座談会と懇親会で打ち解けていたおかげで、2日目のキャリアデザイン研修はスタートからみんなが生き生きとしていました。グループワークでも熱く語り合い、トレーナーの方が途中でストップをかけるほどでした。受講者は新入社員から50代までの24名。中には子育て中の社員もいました。ベテラン社員は研修そのものが何十年ぶり、さらに職場においても意見を発表する機会が少ないという状況でしたのでケアが必要かもしれないと思っていましたが、心配は無用でしたね。意見交換は大盛況で、ベテラン社員からは「若手が熱心に仕事に取り組む姿勢に刺激を受けた」「元気をもらった」という前向きな声を聞くことができました。

育児で忙しいワーキングマザー向けに、1日や半日の研修も実施したい

受講後のコメントでは、「友情メモに感激した」「以前の研修では大勢の男性の中に女性が1人だけ・・・という経験があった。今回は『女性社員向けの研修』ならではの話を聞け、本音で話せてとても達成感があった」「これまで自分の将来はぼんやりとしたイメージだったが、メンバーの話をヒントに2~3年後の目標を描けた」「後輩にも勧めたい」といった声が聞かれました。何よりうれしかったのは、1日見学した経営層のコメントが「この研修は当社にフィットしているね」と好感触だったこと。経営層に女性パワーの一端を研修で身近に感じてもらえたことで、女性の活躍できるフィールドがより一層広がるのではと今後に期待が持てる研修となりました。

今回は公募制により様々な世代の社員が集まりましたが、次回は同じ世代を集めて行うなど切り口を変えることも考えています。また、育児のため家を離れられず参加を断念した社員もいましたので、半日や1日コースの研修を設けて、もっと多くのワーキングマザーに参加してもらえるようにする上で、研修内容もより充実させていこうと考えています。

もう一つ考えているのは、男性管理職向けの啓蒙活動です。今回の研修で、「こんな制度があることを初めて知った」という声も聞かれました。男性女性を問わず、"見えていない制度"を"見える化"していく啓蒙活動も重要です。支援制度を上手に活用しながら長く生き生きと働き続けて、受講者の中から5年後10年後に管理職や職場のリーダーとして活躍する人がたくさん出てくることを期待しています。

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この事例のまとめ

課題 女性社員が長く生き生きと働き続けられ、パワーをより発揮できるように
男性中心の業界体質が残る中で、女性が活躍するシーンが増え、女性総合職も増加。会社としても女性パワーに着目しています。部のミッションとして、女性社員に長く生き生きと働き続けられる支援体制の整備を掲げ世代や職種、独身・既婚・子持ち等ライフステージを問わず女性社員全体の活躍推進やロールモデルの提示が必要になりました。
方法 会社からの期待を伝えた上で、受講者同士のネットワークの構築を推進
研修を通して「女性に期待している」というメッセージを発信。また、幅広い世代・職種・役職の社員との情報共有により今後に生かせるネットワーク構築を推進。研修内容としては、1日目に会社の支援制度を伝え会社における自分の働き方を、2日目は自身のキャリアを振り返って今後のキャリアプランとライフプランを考えてもらいました。
成果 研修の有効性は確認できた。今後は展開の方法を検討したい
研修によって、視野が広がり、自己効力感がアップ。さまざまな環境で頑張っている仲間の話を聴くこと、また他の受講者から認められることで、明日から頑張るぞ!という気持ちになったようです。5年後10年後に受講者がリーダーとして活躍してくれていることを期待しています。課題は、今回参加できなかった人へのフォローや管理職向けの啓蒙活動です。

※ご担当者の所属などは2011年12月現在のものを掲載しています

取材日: 2011年12月

研修導入企業情報

国分株式会社 様

目的
女性の活躍推進
年代
20代 30代 40代
業界
メーカー(toC)

企業のご担当者様

人事総務部 久津見 文枝 様

人事総務部久津見 文枝 様

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