40・50・57歳向けキャリアプランセミナーで、キャリアや人生について自律的に考えることを促進
社員がいきいきと輝ける環境づくりのための取り組みとして
当社は、東急グループの経営理念の1つ「個性を尊重し、人を活かす」のもと、社員がいきいきと輝ける環境づくりが、お客さまに対する更なる価値向上へ繋がるものと考え、組織づくりや人材育成に取り組んでいます。とくに今後当社が持続的に発展していくためには、背景の異なる社員一人ひとりが多種多様な視点を持ち寄り、その力を最大限に発揮して最大価値を創出する組織づくりが必須であるという認識のもと、ダイバーシティマネジメントを全社的に推進しています。その上では社員一人ひとりが自律的にキャリアを構築することが重要と考え、2012年よりキャリアプランセミナーを始めました。
背景には、少子高齢化社会を迎え、働く期間も長期化する中では、社員が長期的に能力を発揮するために会社が多方面から社員のキャリア支援を行うことが重要だという考えもありました。より多くの社員が主体的にキャリアを構築し、活躍するようにならなければ、今後の価値創造も、会社として成長し続けることはできません。
こうして、2012年に50歳を対象に始め、翌年には、40代と入社6年目向けのキャリアプランセミナーも始めました。また、もともと実施していた57歳向けのライフプランセミナーもリニューアルし、現在は、入社6年目、40歳、50歳を対象としたキャリアプランセミナー、57歳を対象としたライフプランセミナーを行うという体系に整理しています。そして、これらのうち、40歳、50歳、57歳を対象としたの3つのセミナーについてライフワークスさんにご協力いただいています。
世代ごとに、キャリア・ライフステージをふまえて設計
最初に始めた50歳向けの研修については、定年までの10年間で、もうひと踏ん張りして自律的にキャリアを形成していくために、自らの強みや持ち味を振り返り、さらなる挑戦と成長の一歩を踏み出してもらうことをねらいとしています。最もこだわっている点としては、現業職(乗務・駅務などに携わる社員)も含めた全社員に受講してもらうことです。社員の約7割を占める現業職は、50歳を迎えるころには管理・監督職となる社員が増え、部下に及ぼす影響や自身のキャリアなど考えていかなければならないことが増えてくるため、キャリアの考え方などをしっかりと学んでもらうために、この段階から参加必須としています。ただし、本社勤務の社員と現業職の社員ではキャリアを考える上で必要な知識や情報の量が異なるため、それぞれ日程を分けて実施し、内容も受講者に合わせてアレンジしています。
キャリアプランセミナーの概要
日程 | 1日 |
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対象 | 50歳:管理職/一般職/現業職(乗務・駅務などに携わる社員) |
プログラム概要 |
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40歳向けのキャリアプランセミナーは、本社勤務の社員を対象に実施しています。この世代は、仕事もプライベートも非常に忙しいため、一度、会社が時間を設けて、これまでのキャリアを棚卸しするとともに、働き盛りのこれからの10年間でいかに主体的なキャリアを形成していくかをじっくり考える機会を持ってもらうことがねらいです。この研修が初めてのキャリアプランセミナーとなる人がまだまだ多いので、なぜキャリアの棚卸しをするのか、というところから丁寧に説明しています。
ミドルキャリアプランセミナーの概要
日程 | 1日 |
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対象 | 41~42歳:管理職/一般職 |
プログラム概要 |
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57歳向けライフプランセミナーは、今後のキャリアに意識を向けるものに
57歳向けのライフプランセミナーは、定年を迎えるに際しやり残しがないかどうか振り返るとともに、定年後や再雇用を見据えて、自らの能力開発やマインドチェンジを意識することをねらいとしています。加えて、マネーやライフに関する知識・情報も提供しています。工夫している点としては、今後もいかにしてスキルを伸ばすか、あるいは、どのように後進を育てるか、ということを考えてもらうことを重視した内容にしています。
ライフプランセミナーの概要
日程 | 1日 |
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対象 | 57歳:管理職/一般職/現業職(乗務・駅務などに携わる社員) |
プログラム概要 |
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ライフワークスさんには毎年の振り返りと内容改善にもご協力いただいていますが、特に講師の方が重要な役割を果たしてくださっています。受講者が共感できる話をしてくださいますし、なにより、毎回、受講者の状況をしっかりと見てくださり、セミナー終了後に講師所感としてしっかりとした報告書をあげてくださるので、私たちもそれを参考に毎年改善を加えることができ、陳腐化しない、一定のクオリティ保った内容を提供することができていると感じています。一度、40歳向けセミナーの内容を刷新する際に他社にお願いしましたが、やはり、講師の方の当社や受講者に対する理解の度合いがライフワークスさんの方が優れていると感じたので、改めてライフワークスさんに依頼しました。
キャリアや人生に対する社員の前向き度が上がってきた
6年間研修を続けてきて大きな変化として感じているのは、社員がより自律的に自らのキャリアや人生を考えられるようになってきていることです。このキャリアプランセミナーを含めてさまざまなところでダイバーシティマネジメントの重要性について話すことで、少子高齢化の進行や女性の社会進出の拡大、グローバリゼーションの加速、ITテクノロジーの進化といった環境変化が起こっているからこそ、さまざまな価値観をもった人の力を結集して新しい価値を創造していくことが重要である、ということへの理解がかなり進んできました。そして、この考え方に基づき、社員一人ひとりが自らのキャリアや人生、スキルアップなどについてだんだんと考えていけるようになり、社員の前向き度が変わってきていることを実感しています。また、各職場において、自分と異なる価値観や人生を送る同僚への理解も進んできていると感じています。
2018年からの中期3か年計画で、当社は「サスティナブルな日本一働き続けたい会社」の実現を掲げました。この研修も、目標実現のための施策の一つとして、その先にある持続的な成長につながるものにしていければと思います。
この事例のまとめ
課題 | 社員が自律的にキャリアや人生を考え、構築していくことの重要度の高まり ダイバーシティマネジメントを推進する上で、また、社員がいきいきと輝ける環境づくりを実現する上で、社員一人ひとりが自律的に自らのキャリアや人生を考え、構築していくことの重要性が問われていた。 |
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方法 | 40歳、50歳、57歳向けに、これまでと今後のキャリア・人生を考える研修を実施 40歳、50歳、57歳を対象に、各世代のキャリア・ライフステージをふまえたキャリア研修を実施。これまでのキャリアや人生を振り返り、今後について考える機会を設けた。 |
成果 | 社員がより自律的に自らのキャリアや人生を考えられるようになってきた 社員一人ひとりが自らのキャリアや人生、スキルアップなどについて自律的に考えられるようになり、社員の前向き度に変化が現れはじめると共に職場における他者理解の風土が醸成されてきている。 |
取材日: 2018年6月27日
研修導入企業情報
東京急行電鉄株式会社 様
- 目的
- ミドル・シニアの活性化
- 年代
- 40代 50代
- 業界
- インフラ・運輸
企業のご担当者様
人材戦略室 人事開発部
ダイバーシティ キャリア開発課
課長補佐光岡 慎輔 様