働きがいを、すべての人に。株式会社ライフワークス

50代社員の挑戦を後押しするためのキャリア開発研修を実施。
社員のキャリア・アダプタビリティを高め、
環境変化に対応できるキャリアコンセプトを開発

年齢に関わらず社員が活躍する「成長実感カンパニー」を目指して

近年、日清食品HD株式会社では、"社員全員が仕事を楽しみながら変化を追及していく"状態を目指し、「成長実感カンパニー」というキャッチフレーズを掲げて組織風土改革を進めています。

社員一人ひとりがこの成長を実感できる状態に進化していくためには、年齢に関わらず個人の成長を促し、その成長を公正に処遇することが肝だと考えており、その一環として、従来の「年功主義」から「発揮能力主義」の人事制度への改革を進めるとともに、選抜型社内大学「グローバルSAMURAIアカデミー」の設置や多様な人材が活躍しやすい環境(フルフレックス制度、テレワーク制度、等)を整えてきました。一方で、新陳代謝を促進するための仕組み(役職定年制度、管理職への昇格機会停止[50歳]、公募ポスト応募年齢制限[50歳] 、公募任用期間強制終了[52歳])も併存していることから、非管理職で50代以上の社員の活躍機会が制限されており、シニア層のモチベーション向上が図りづらい状況も生まれていました。

弊社にとって、次世代リーダーの育成が重要な経営課題であることは言うまでもありませんが、当社が真の「成長実感カンパニー」となるには、どの世代の社員も好きなこと・得意なことを仕事にしてイキイキと働いて頂くことが必要不可欠だと考えています。そこで、2018年度より公募面接の応募条件を見直し、年齢・等級に関係なく意欲のある社員がチャレンジできる仕組みを導入することにしました。左記の制度改定と平行して、本人が望む仕事に積極的に挑戦できる意識変革の必要性を感じ、52歳以上の非管理職を対象に、まずは営業部門に特化してキャリア開発研修を実施することにしました。

大切にしたのは、研修受講者の主体性を損なわないようにすること

研修の企画にあたり核としたのは、「ご自身の生きがいを言語化した上で好きなこと・得意なことを仕事にしてイキイキと働いてほしい」という50代以上の社員に対する当社の想いです。公募への応募はあくまでもその延長線上にあるもの。研修では、社内・社外の枠を取り払い、広い視野に立って自分の可能性を見つけて頂きたいと考えていました。この想いと、ライフワークスさんがミドル・シニア世代のキャリア開発コンセプトとしている「役割創造」という概念が合致していると感じ、同社に協力をお願いしました。

研修設計時に大切にしたのは、受講者の主体性を損なわないようにすること。そのため、研修への参加は希望制にしました。さらに、受講者が気兼ねなく語り合えるよう研修講師は同年代以上の方に依頼。各自が作成した成果物は人事部が回収しない旨を冒頭に周知するとともに、研修にも人事は同席しませんでした。また、プログラムには自分の生きがい、キャリアコンセプト(キャリアの軸)を言語化するワークは必ず入れたいと考えていました。私自身がキャリアカウンセリングなどの専門的な知識を学ぶ中で、充実したライフキャリアの実現のためには、キャリアコンセプトの明確化が非常に有効だと思っていたからです。

キャリア開発研修の概要

日程 2日(1日8時間)
対象 52歳以上の非管理職と営業職正社員(希望者)
研修1日目
  • イントロダクション~環境変化を認識する
  • これまでの提供価値を知る
  • 自分の原点を探る
  • キャリア資産をとらえる
  • キャリアコンセプトを考える
研修2日目
  • 役割創造の視点を持つ
  • キャリアコンセプトを言葉にする
  • キャリア実現計画をつくる

研修受講者28名のうち5名が公募にチャレンジし、2名が合格

全国から集まった研修の受講者は28名。当社では、50歳を迎えた社員全員に定年後のマネープランも含めたライフデザインをトータルで考える研修を実施していますが、受講者の中には30代以降研修を受けたことがない層も含まれており、「希望制」とはいえ受動的な姿勢で研修に臨む受講者も少なくないのではと懸念していました。そこで、講師の方には「参加者全員の心に火をつけにいくのではなく、すでに火がついている人・つきそうな人をより手厚くフォローしてください」とお願いしました。研修中の様子を聞くと、大半の方が積極的にワークに取り組んでいたようです。研修後のアンケートでも「グループワークで自分の知らない自分に気づけた」「自分に欠けているところを見直すとても貴重な機会だった」「漠然としていた将来像の輪郭が見えてきた」などポジティブな評価がほとんどで、ライフワークスさんにお願いして良かったと一安心しました。

また、今回の研修はシニア社員のキャリア開発のための段階的な支援策のひとつと捉えていましたので、「受講者のうち数名でも公募に手を上げて頂ければ、研修効果としては上々です」とライフワークスさんにお話ししていましたが、研修後に公募を公示すると5名が応募。うち2名が新たなポジションを獲得しました。

公募面接に合格した受講者に研修の影響をヒアリングしたところ、印象的だったのは「研修を通じて、将来的に自分に何ができるかを考え、それによって会社に貢献したいと強く思ったから公募に応募した」というコメント。ご自身のやりたいことを見つけるだけでなく、会社にどう貢献できるかという視点を持って頂けたというのは、研修の素晴らしい成果だったと思います。

いきいきと働くシニア社員の姿が、会社全体に好影響をおよぼす

公募合格者2名のうち1名は営業所の所長としてより責任の範囲が広い業務に、もうひとりは業務課の係長として未経験の業務に2019年4月から取り組んでいます。彼らの姿に刺激を受け、「自分も頑張ろうと思った」という同世代社員の声もあり、シニア層の活躍支援の意義を実感しています。彼らが非管理職社員だったことも、同じ立場の社員にとって励みになったようです。また、おふたりが意欲的に仕事に取り組む姿が中堅・若手社員にも良い影響を与えているという報告もあり、シニア層の活躍は会社全体の活性化に繋がると改めて確信しました。

今回は試験的に営業部門に特化して施策を実施しましたが、他部門にも広げていくことを検討しており、キャリア開発研修も継続的に実施していきたいと考えています。ただ、研修はそこで学んだことをOJTで実践できる場があってこそ効果を発揮しますので、そういったポストをどれだけ準備できるか、工夫を重ねていくことが大切だと思っています。

この事例のまとめ

課題 組織活性化を重視したことで、50代社員のモチベーション向上が難しい環境に
役職定年や公募の年齢制限といった新陳代謝を促進する目的の人事制度により、50代社員のモチベーション向上が難しく、シニア層にキャリア停滞感が見られた。
方法 公募制度の年齢撤廃とともに、シニア社員対象のキャリア開発研修を実施
公募制度の年齢を撤廃し、50代以上の社員に新たなチャレンジの道を設けるとともに、シニア社員の自立的なキャリア開発を支援するための研修を非管理職(希望者)に実施。
成果 研修受講者28名のうち5名が公募に応募。研修が具体的な行動に繋がった
受講後の満足度は高く、「自分のわからなかった強み、弱みが見つかった」「将来像の輪郭が見えた」といったコメントも多数あり、好評だった。研修後の公募にも受講者28名のうち5名が応募。2名が新たな役割を得た。

受講者の声

グループワークで、自分ではわからなかった長所や課題に気づくことができた

S・I(仮名)さん 50代前半

「キャリア開発研修」受講後、公募に応募し、2019年4月からスタッフ5名の営業所の所長を務めています。これまでも別の営業所の所長を務めていましたが、マネジメント専任は初めて。担当する市場の規模も大きくなり、さらなる責任とやりがいを感じています。

営業が好きで、仕事に全力で取り組んできましたが、40代後半から役職定年などの環境変化を意識し、将来のキャリアに不安を感じていました。当時の公募制度は50歳以上の社員は対象外のため、同じ境遇の同僚の間でも一種の厭世観のようなものが徐々に浸透していくような感じがしていました。ただ、自分の中では周りの風潮に迎合して仕事へのモチベーションが下がらないよう、あまり深くは考えないようにしていたというのが偽らざるところです。

「キャリア開発研修」を受講したのは、そんな時期。実際に参加してみると、いくつかの学びがありました。特に良かったのは、グループワーク。メンバーから自分についてフィードバックを受けることで、自分ではわからなかった自らの長所や課題に気づくことができました。また、付せんを使ったワークで自分の目標、やりたいことを可視化することで頭の中が整理できたのも良かったですね。これからの自分が会社にどんな貢献ができるのか、何をしたいかが研修をきっかけに具体的になり、公募面接でそれらを伝えることができました。

現在のポストの任期は2年。まずはここで実績を残すことが目標ですが、その後もチャンスがあれば新たなポストに挑戦し、営業所の管理職としてトップを目指していきたいです。

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