働きがいを、すべての人に。株式会社ライフワークス

シニア人財の知見を生かした、キャリアアドバイザー制度を構築
社員の主体的なキャリア開発を支援するとともに、
シニア社員の新たな活躍の場を創出

「横の関係」で社員に寄り添う存在の必要性を感じた

ジュピターテレコム(J:COM)は1995年の創業以来、M&Aを繰り返して成長してきた会社。多様な価値観や経験を持つ社員が一丸となるためには、トップダウンで方向性を示さなければならない場面も多く、社員に受動的な姿勢が見られるようになりました。一方で、当社の事業環境の変化は激しく、お客さまへの新たな価値創造が以前にも増して求められています。こうした背景から、当社では部門を超えた交流と学びの場として企業内大学「J:COMユニバーシティ」を2017年に設立するなど社員が主体的にキャリアを開発し、「ジブンゴト」として生き生きと仕事に取り組むための支援を進め、その効果も感じています。

しかしながら、各職場に目を移すと、上下関係が強い「体育会系」の組織も多く、上司と部下のコミュニケーションが充実していないために、一人ひとりの社員が力を発揮しづらかったり、悩みを抱えて心や身体に不調をきたすケースもありました。社員の心と身体の健康と、健全な職場環境なくしては、社員のキャリア自律も会社の成長もあり得ません。この状況を変えるためには社員のコミュニケーション活性化が不可欠であり、そのためには利害関係のない「横の関係」で社員に寄り添い、ライフキャリアにまつわるさまざまなことを気軽に相談できる存在が必要なのではとキャリアアドバイザー(CA)制度の立ち上げを考えました。

シニア社員からキャリアアドバイザーを選定・養成し、全社に配置

CAの役割をシニア社員に担っていただくことにしたのは、幅広い世代、部門の社員のキャリアカウンセリングを行うには豊富な経験を持つ人材が最適だと考えたから。また、当社は60年定年制で、65歳まで再雇用を実施していますが、2018年度には定年を迎える社員が100名を超え、数年後には400名規模になる見込みです。そこで、CA制度をシニア社員の職域開発につなげる狙いもありました。

制度構築をスタートするにあたり、さまざまな企業が主催する人事セミナーに参加し、ご相談もするなかで、当社の課題に一緒に向き合ってくれる真摯な姿勢を感じ、(株)ライフワークスに支援を依頼しました。事業会社においてキャリア支援室の設立・運営に携わった実績があるコンサルタントの存在が決め手のひとつです。キャリア支援を施策として導入する上でどのようにして経営層の理解・承認を得るかといった実践的なアドバイスが魅力でした。

CA制度の立ち上げにおいて、特に重要視したのはCAを担当いただく「人」です。
2018年から約1年間かけて全国の嘱託社員、59歳、58歳のシニア社員一人ひとりと面談をし、ご本人の意思を確認していきました。要件として重視したのは、「管理職経験」「人望」「傾聴力」「向学心、成長意欲」。結果、全国から13名を選任しました。選任後、約3ヶ月間、様々な研修やトレーニングを実施し、2019年4月より全国の拠点に配置。CA活動を開始しました。もちろんCAに対するトレーニングの企画や実施についても(株)ライフワークスにご支援いただき、面談の基礎スキルやマニュアル作成まで他社事例を基にしたわかりやすいアドバイスをいただき大変助かりました。

キャリアアドバイザー制度構築の概要

キャリアアドバイザー養成 ・スキル研修
・事例検討会でのスーパービジョン
など
面談体制構築支援 ・面談プロセス構築のコンサルティング
・面談マニュアル制作
・面談シート制作
・面談記録のデータベース化や課題抽出のアドバイス
など
キャリア研修設計・実施 ・年代別キャリア研修の設計・実施
(キャリアアドバイザーによる面談と研修を連動させることにより、「セルフ・キャリアドック」の仕組みを構築)

面談で浮かび上がった組織課題を改善のためのアクションにつなげる

CAは全員キャリアコンサルタント資格を取得しており、スクールで基礎的な知識や技術を身につけています。加えて、LWによる面談のスキルトレーニングやスーパービジョン(事例検討会)を通し、実践力を高めています。ただ、1万人を超える社員に対して充実した面談を実施するには、各CAのスキルを高めると同時に、しっかりした面談スキームの構築が必要です。LWにはスキーム設計から面談マニュアルや面談シートの作成まで細やかなサポートをいただきました。

CAには守秘義務があり、個人の面談内容について人事部を含め他者に知らせることはありません。ただし、組織課題の改善につなげるために、面談数や相談テーマといった定量データを毎月の定例会で共有しています。定例会はCA間で意見交換をしたり、相談し合う場でもあり、LWのコンサルタントにもオブザーバーとしてご参加いただいています。各法人のCAはふだん離れて活動を行っており、活動上の悩みをひとりで抱えがちですが、定例会の参加メンバーと話すことによって新たな視点を得たり、心強さを感じているようです。

面談で把握した、具体的な人事施策や制度に対する社員の要望については、内容のみ共有し、改善を検討しています。また、定例会の回数を重ねるうちに、「育児と仕事の両立」「介護」「健康」といった、社員の悩みの傾向が見えてきました。そこで誕生したのが、同じ悩みや課題を持つ社員たちが出会える「つながるワークショップ」です。また、面談でCAから「J:COMユニバーシティ」の講座など社内の学びの場を紹介されて参加したおかげで出会いが広がった、といった社員の声も多く、CAが社員同士をつなげる役割も果たしているようです。

頼れる相談役であるとともに、組織を変えるトリガーの役割を期待

現在のCAの人数ですと面接のペースは2年に1回。毎年実施できるようCAの増員を考え、面談で候補者探しをすでに始めています。自らCAを志望する社員も増えており、今やCAは人気職種。シニアの職域開発の側面からも成果を感じています。

今後もCAにはどんどん役割を広げていってほしいですね。「つながるワークショップ」のファシリテーターもCAが担当しており、業務をルーティン化させないことがCAのモチベーションの維持・向上につながっています。また、CAの活動が担当拠点の人事戦略と一致していないと、現場の課題に柔軟に対応できず、CAの存在意義が薄れて活動が形がい化します。そうならないよう、CAと担当拠点の管理職が連携し、組織の経営戦略、人事戦略についてしっかりした議論をするようお願いしています。CAには社員一人ひとりの頼れる相談役であるとともに組織を変えるトリガーの役割を果たしてほしいと大きな期待を寄せています。

この事例のまとめ

課題 社内コミュニケーションの支援や社員のキャリア自律支援の必要性を感じるように
上司と部下のコミュニケーションのコミュニケーションの問題から、社員が力を発揮できないケースが気になるように。また、社員がキャリアに対して受動的な傾向があった。
方法 シニア社員から適任者を選び、CAとして養成。全社に配置をした
キャリアや仕事の悩みを気がねなく相談できる存在が課題の解決につながると考え、55歳以上の社員から適任者と選び、CAとして養成。13名を本社と各拠点に配置した。
成果 「相談しやすい」と社員から好評。CAによる面談が学びや交流のきっかけにも
全社員を対象に2年に1回のペースでCAによる面談を実施しており、社員から「上下関係がなく、相談しやすい」と好評。面談対象者に企業内大学や社内ワークショップの情報を紹介する場合もあり、面談が学びや、ほかの社員との交流のきっかけにもなっている。

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